子どもが寝たあと、ふと「あのとき、ああすればよかった」と思い出すことがあります。もっと早く始めていれば。あんなに強く言わなければ。過ぎたことだと分かっていても、夜になると戻ってくる。そんな後悔を抱くことは、決して珍しいことではありません。足りなかったのは、あなたの愛情ではないのかもしれません。
よくある「子どもの教育」の後悔ランキング
アタムアカデミーが2025年に、子どもを持つ500人を対象に行ったインターネット任意回答の自社調査では、「子どもの教育について後悔がある」と答えた人が90.4%でした。これは全国の親全体を示す数字ではなく、一つの民間調査の結果です。この調査は「子育て全般」ではなく「子どもの教育」について尋ねたものですが、関わり方への後悔として重なる部分が多いため、参考として紹介します。
特に多かった後悔は、次のとおりです(複数回答・上位7位)。
- 早期教育をすればよかった(16.6%)
- 干渉しすぎた(10.0%)
- 好きなことをさせなかった(9.4%)
- 叱りすぎた(7.6%)
- 本人に任せすぎた(4.8%)
- 本に慣れさせなかった(4.6%)
- デジタルデバイスに頼った(4.4%)
これは、あくまで一つの調査の結果です。子どもの年齢や家庭の状況によって、何を悔やむかは大きく変わります。
正反対の後悔が、同じ表に並んでいる
このランキングを、少し離れて眺めてみてください。「干渉しすぎた」が2位に、「本人に任せすぎた」が5位に、どちらも入っています。踏み込みすぎても悔やみ、任せすぎても悔やむ。
反対方向の後悔が同じ表に並んでいることから分かるのは、どちらか一方が常に正しいわけではない、ということです。必要な関わり方は、子どもの性格や年齢、そのときの状況によって変わります。あのときのその子にとっての正解が、別の時期や別の子にとっての正解とは限りません。
後悔しているのは、結果を知った「今の自分」
では、なぜこれほど苦しいのでしょうか。後悔が苦しいのは、結果を知った今の自分が、結果を知らなかった当時の自分を振り返っているからです。今のあなたには、当時は見えなかったことが見えるようになっています。だからこそ、あのときの選択が、今は違って見えるのかもしれません。でも、当時のあなたは、その結果を知らないまま、そのとき持っていた情報と余力の中で、目の前のことに対応していました。後から見れば違う選択が見えても、当時の自分には、そこまで見渡せなかったのかもしれません。
もし、思い返すことが苦しくなりすぎないなら、当時の状況も一緒に見てみてください。あのときの睡眠不足や仕事の忙しさ、頼れる人の少なさ、手元にあった情報。今のあなたを、その同じ条件の中に戻したとして、そこで本当に別の選択ができるでしょうか。多くの場合、当時のあなたは、その条件の中で、できることをしていました。見直したいのは、あなたの愛情や能力ではなく、そのとき置かれていた条件のほうかもしれません。
後悔を「自分への罰」で終わらせない
後悔をひとまとめに「私はダメな親だった」と抱えると、どれも同じ重さでのしかかります。でも、種類を分けると、後悔は自分を責める材料ではなく、これからのための手がかりに変わります。
- 今も続いていることなら、これからの関わり方を少しずつ選び直せます。叱り方や任せ方は、今からでも調整できます。
- 傷つけたかもしれないと思うことは、謝罪や対話につなげられる場合があります。「あのとき、強く言いすぎた。ごめんね」と、今から伝え直せることもあります。
- もう戻せないことは、なかったことにするのではなく、これから何を大切にしたいかを子どもに伝える材料にできます。
後悔を、自分を罰するためではなく、関係を結び直すために使うこともできます。ただ、謝ったからといって、すぐに子どもの反応や関係が変わるとは限りません。それでも、過去の自分を罰し続けることと、今の関わり方を選び直すことは違います。全部を取り返そうとしなくて大丈夫です。今日から完璧な親になる必要もありません。
よくある質問(FAQ)
子育ての後悔は、いつまで続きますか。
はっきりとした終わりがあるものではありません。後悔は、ふとしたきっかけで何度も戻ってくることがあります。無理に消そうとしなくてかまいません。ただ、眠れないほど自分を責め続けているなら、一人で耐えず、安心して話せる相手や相談窓口につながってください。後悔が残っていても、今の関わり方を選び直すことはできます。
今からでも、間に合いますか。
過ぎた時間そのものは戻せませんし、伝え直せば必ず関係が変わるとも言えません。それでも、今の子どもを知ろうとしたり、必要なら過去の言動について謝ったり、これからの関わり方を選び直したりできる場合があります。相手の反応を決めることはできませんが、今の自分がどう関わるかは、ここから考えられます。
後悔しない子育ての方法はありますか。
「絶対に後悔しない正解」は、残念ながらありません。今回の調査にも反対方向の後悔が並んでいるように、一つの関わり方が、すべての子どもや時期に合うわけではないからです。大切なのは後悔をゼロにすることではなく、後悔したときに、それを一人で抱え込まず、必要なら関係を結び直すために使うことです。
子育てのヒントを、もう少し
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