組織も、家庭も。
なぜ、同じものとして見るのか。
経歴より先に、その話をさせてください。
会社の問題と、家庭の問題。
一見すると、別のものに見えます。
会社では、社長が抱え込む。
任せたはずが、結局また、自分に戻ってくる。
家庭では、親が先回りする。
声をかけても届かず、
気づけば同じ言葉を、繰り返している。
場所も、相手も、違います。
けれど、起きていることは、よく似ています。
誰か一人が抱え込むほど、周りは動きにくくなる。
良かれと先回りするほど、
相手が自分で選ぶ余白が、なくなる。
その流れを見るのが、
「構造設計者」としての、私の仕事です。
Goal
私が常に意識しているのは、
相手のゴールです。
欲しいもの。やりたいこと。
たどり着きたい、場所。
その人が、本当に向かいたい先です。
人は、正しい指示では動きません。
納得できる説明でも、動きません。
けれど、それが、ぼんやりとでも
見えたとき、感じられたとき。
人は、自分から動き出します。
だから私は、まず、問いを置きます。
あなたは、どうなりたいのか。
本当は、何を大切にしたいのか。
相手が見えていないゴールを、
一緒に、探す。
相手が見つけるまで、待つ。
Organization
でも、それが腹落ちしたのは、
きれいな成功体験から、ではありません。
モノづくりに関わるエンジニアとして、
さまざまな仕事をしてきました。
外資系企業で、国も文化も違うメンバーと、
開発チームのPMを任されたこともあります。
まったくというほど、
うまくいかない日々が続きました。
それでも「自分が踏ん張らないと、止まる」と、
抱え込みました。
でも、抱え込むほど、
チームは、私に依存していきました。
そして、私が倒れた瞬間、
すべてが、止まりました。
Family
同じことを、子育てでも、
何度も、繰り返しました。
わが子を前にすると、
手放すのは、簡単では、ありませんでした。
心配だから、声をかける。
失敗してほしくないから、先に言う。
つい、答えを、先に見せたくなる。
良かれと思った、その関わりが、
子どもが自分で見つける余白を、
少しずつ、奪っていく。
仕事でも、子育てでも、
同じでした。
抱え込んでも、先回りしても、
相手は、自分から動かなくなる。
動かすのではなく、
自力で動き出せる流れを、つくる。
それだけで、人は、
自分から、動きはじめる。
点ではなく、線を見る。